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世界初の新鍾乳石発見 氷渡型ケイブキューブ & あぶくま石について

産業技術総合研究所 地下水研究グループ長 丸井敦尚

氷渡型ケイブ・キューブ(Single Crystal Cave Cube)

氷渡洞で発見されたケイブ・キューブを分析しています。分析は以下の手順で行われます。

  1. カットして構造調査(顕微鏡観察)
  2. CTスキャン(1, 2で構造調査)
  3. 年代測定(中心部と表皮部で生成年代の測定)

氷渡型ケイブ・キューブ 氷渡型ケイブ・キューブ(カットして構造調査)

現在、1を終えたところですが、このケイブ・キューブは従来の報告と全く違い、新発見であることが確実となってきました。今回発見されたケイブ・キューブは単結晶であり、もともと四角(正確にはひし形)に成長したもので、構造的には、はじめから四角であった可能性が極めて高いとわかりました。構造的な名称を付けるとすれば"単結晶ケイブキューブ"(Single Crystal Cave Cube)となり、世界初の発見となります。これまでに発見されているケイブ・キューブとは構造が全く異なりますので、これを"氷渡型ケイブ・キューブ"と命名しました。
今回の発見により、ケイブパールはケイブ・キューブからの発達系(成長の過程で水流にもまれて丸くなった)と考えることができるようになりました。氷渡洞も玉泉洞もケイブ・キューブの上に少し大きめのケイブパールが載っている状態でケイブ・キューブが発見されています。これが、上説の論拠ともなります。

追記:
上記ケイブ・キューブにつきましては2010年10月2日、日本水文科学会、秋季学術大会、於:筑波大学にてケイブ・キューブとしては、本邦で初めて、世界で2例目の発見 また構造的にこれを「氷渡型ケイブ・キューブ」と名付け単結晶ケイブ・キューブとしては世界で初めての発見と発表しました。

あぶくま石

表面が針状結晶のようなもので、おおわれている一瞬ケイブボールに見える球体の生成物です。これには上下があり、表面の結晶は上に向かって成長しています。球体の下方はまさにケイブボール(針状結晶の発達がおそくケイブボールに近い)ですが、上位80%ほどは針状結晶です。学術的には"針状甲球体(Armor coat cave ball)"とでも言うのが正解かと思います。
また、この結晶生成物についてもケイブ・キューブと同じ方法で分析しますが、現段階ですでに顕微鏡観察まで進んでいます。ここで、この結晶は中心にケイブ・キューブによく似た1cmほどの核を持つことがわかりました。今後構造を解析する大きな手掛かりとなります。
この構造をもった洞穴生成物は、世界で初めての発見であり"あぶくま石(いし)"と名づけました。

あぶくま石 あぶくま石(カットして構造調査)

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